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女性部会だより

女性部会健康セミナー
「今日からできる介護予防」

講師 香樹の里事務局長 白川 俊彦

まず、介護予防とは何なのかというと、国の定義では「要介護状態になる事を出来るだけ防ぐこと」「要介護状態であっても、状態がそれ以上悪化しないようにする事」となっています。身の回りの事をするのが億劫になってきた。少しの段差が気になってきた。躓いてよろけるようになってきた。外反母趾(足のトラブル)。軽失禁、これは女性の方に多いのですが、笑ったりくしゃみをした時ちょっとおしっこが漏れてしまったという様な事で、皆さん、私は無いと首を振るんですが、実は誰にも言えず悩んでいる方が多い。噛んだり飲み込んだりする時にちょっとした違和感を感じる(口腔の状態の悪化)。食事があまり食べられなくなった、しかし体調はそんなに悪くない(低栄養の状態)。物忘れが激しくなってきた。年をとると段々に物忘れと云うのは起きてきます。私なんかも今年45歳になりますが、立ち上がって歩き始めてから何で動きだしたのか分からなくなったりとか、海老チリをつくろうとして流しでエビを剥いていてふと気がつくと、三角コーナーに海老が入っていてボールに殻が入っている…何ていう事もあります(笑)。物忘れが段々激しくなってくると認知症の疑いとか鬱の可能性が出てきます。いろいろ言いましたが、こういう風な事がいくつか当てはまるとすれば、もう介護予防を真剣に考えなければいけないと言えます。「この先介護が必要になる可能性が少し出てきたんだなぁ」と自覚をしていただく。この自覚するという事がとっても大切な事なのです。

国の介護制度の事を話しますと、まず主治医の意見書をつけて各区の窓口や地域ケアプラザに要介護度認定の申請をしていただく。そうすると区の調査員が自宅に来て現在の状況等の調査をします。そして1か月以内に介護認定審査会が開かれて、非該当(該当しない人)、要支援1・2(予防が必要な人)、要介護1〜5(介護が必要な人)というふうに認定されます。

「要支援の1・2」の方は「介護保険」で介護予防のための「ホームヘルパー」や「デイサービス」なども含めたきめ細かな介護予防サービスが受けられます。40歳以上の方は介護保険の保険料を払っているので当たり前の権利として受けられるのですが、こういう方はご自分や周りの方がある程度自覚をされているわけです。そして、今の状況をきちんと判定してもらった上で必要ならそのサービスを受けたいという、ご本人やご家族の意向があるわけです。しかし、そこに至る前の部分というのはなかなか自覚出来ない。例えば男性ですと「まだまだ若い者の世話にはならない」とか、女性ですと先程の軽失禁の話なんかを内緒にしておくとかで、周りもなかなか気がつかないし、自分も認めたくないという状況があります。日常生活を送る中でそれに当てはまる事が出てきたら、そういう自覚をしていただく、繰り返しますが自覚することが大切です。

それから鬱なんですが、老人性の鬱から要介護になってしまう方がとても多い。先日聞いた講演会で心療内科医が言うのは「不眠からすべてが始まる」「鬱の手前にかならず不眠がある」ということです。最近ちょっと眠れなくなった・今まで気にならなかった事が気になる・疲れやすくなった・気力意欲の低下・堂々巡りのようでなかなか考えがまとまらない・何をやっても楽しく感じない・失敗や友達の何気ない一言が忘れられない・緊張しやすくなった・他人の評価が気になる・飲酒の量が増える、などという方は十分に注意いただきたいと思います。

会社などでも、今までとちょっと言動が変わってきた・仕事の効率が悪くなった・急な休み、遅刻早退が増えた・同僚との折り合いが悪くなってきた・休みの理由が頭痛、熱、お腹が痛い(不定愁訴)・他人の言動を気にするようになってきた、というような事が見えてきた場合、鬱傾向にあると捉えてその先の係わりをしていく必要があります。その場合、耳を傾けてきちんと聞く、そして、わからなくてもわかるわぁと言って共感してあげる。そして、忠告・励ましなどはせずに、話だけをゆっくり聞くことが重要です。具体的な内容が伝わって来なかった時には、それをゆっくりきちんと聞く。その上で、必要に応じて、その内容が本当かどうか情報を集める。その方に対して、一人で抱え込まないで、一緒に考えるから、いつでも相談に乗るから、という気持ちを伝える。そして、その内容でこの受け答えは普通ではないな、と感じた場合には心療内科等の専門医に相談するという事につなげていく。そうでなく、話のつじつまが合っていて本当に悩ましい問題であると理解が出来た場合は、ただ落ち込んでいるだけという事もありますので、その場合は忠告や激励をして結構です。

不眠についてですが、年をとってくると交感神経(昼間の神経)と副交感神経(睡眠時の神経)の切り替えスイッチが徐々にゆるくなって、切り替えがうまくいかなくなると言う事があります。これが不眠につながる場合が非常に多い。昼間受けてきたストレスを副交感神経に切り替える事によってある程度軽減するのですが、スイッチが切りかえられないと昼間のストレスで眠れないという事になってしまいます。先日、自律訓練法という簡単なスイッチの切り替え方を心療内科医に教えていただいたので紹介します。

床について横になった状態で
1.自分に、自分はいま非常に気持ちが落ち着いていると言い聞かせる。
2.右腕が重いと感じる
3.左腕が重いと感じる
4.両腕が重いと感じる
5.右腕が暖かいと、自分の体温を感じる
6.左腕が暖かいと感じる
7.両腕が暖かいと感じる
8.心臓が静かに脈打っていると感じる
9.らくに呼吸が出来ていると感じる
10.お腹が暖かいと感じる
11.額が涼しいと感じる

これを順番にやっていく途中で、すっと睡眠に入る方もいるようです。但し、心臓に疾患がある方は、8.の「心臓が静かに脈打っている」という意識だけはしてはいけません。そして呼吸器に疾患がある方は9.の「楽に呼吸が出来ている」という意識はしないでください。例えば喘息の方が9.の「楽に呼吸が出来ている」という意識をずーとすると、逆に呼吸の事に神経が集中して喘息の発作が起きるそうです。

認知症についてですが、物忘れは人それぞれ必ずあるので、直接病気に当てはめなくてもいいのですが、予防するには、日々出来ることを意識してやることが大切です。例えば、昨日の晩御飯の献立を思い出してみるとか、そういう事を日々の習慣にしていく。という事が大切だと言われています。又、忘れっぽくなった、という自覚から病気になっていく事がありますので、「忘れっぽくなっちゃったなぁ」というふうに簡単に言うのはあまり良くないと言われています。例えば、ご高齢の方と一緒に住まわれていると、その方がとんちんかんな事を言ったり物忘れをしたりという事がありますが、その際に「そうじゃないでしょ」などと否定する事が多い。しかし、物忘れなどが病気の場合はなるべく否定をしないほうがいい、非常に難しい事だとは思いますが、「そうだったっけねぇ」などと言うところから話を別の所に持っていくような形で、我々は高齢者の方と接しています。

鬱は不眠から始まりますが、認知症は物忘れから始まります。物忘れをどうやって防いていくかと言うと、頭をどんどん使っていくのが大事です。何をするにも、色々な部分できちんと物を考える。趣味がないという方や、いまさらスポーツでもない、という方には「アルバム造り」が有効です。古い写真を片っ端から出してアルバムに張り付けて行く。張りながら、その当時の思い出とか誰と行ったとか思い出して一言コメントを付けて行く。思い出してコメントを書くというのが良い。脳の働きを活性化させると言われています。また、アルバムは?という方は、昔の事を思い起こして自分史を書く、というのも物忘れの予防に効果があります。

次ページの「生活機能チェックリスト」を試してみてください。そして、ご自分がどのような状態なのか自覚していただいた上で、この先ますますお元気で生活が出来るといった形を継続していただきたいと思っています。

白川 俊彦 氏
香樹の里事務局長
白川 俊彦
PROFILE
昭和40年11月生まれ。
昭和63年12月より平成15年9月まで「ひまわり福祉会特養野庭苑」、「富岡はまかぜ」に於いて介護士・主任生活相談員を務める。
平成15年10月「香樹の里」の開設に従事。事務局長の他、デイサービスセンター、ヘルパーステーションの管理も兼務する。
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