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佐々木 由樹 氏
源泉所得税部会「特別研修会」講演要旨 生活習慣病予防のための食生活術
(株)創健ピーマップ代表取締役・管理栄養士
佐々木 由樹
PROFILE
東京都出身。女子栄養大学栄養学部卒業。平成15年管理栄養士取得後、「世の中に予防医療や健康増進の大切さをお伝えしたい」との理念で(株)創健ピーマップを設立し、管理栄養士の育成・支援をする一方、健康増進のための講演活動を各地で展開している。フードアナリスト協会学術委員や女子栄養大学生涯学習認定講師も務めている。また、健康増進やダイエットのためのサイトを開設し、独自のツールを開発し広く提供している。著書に「健康ダイエット手帳〈〉男性版〉〈女性版〉」(しののめ出版)、「メタボ脱出法―愛する人を守るために―」(ソニー・マガジンズ)、「外食ばかりしても太らない!」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

■肥満とは?

〈肥満〉とされた方は「どこも悪くないよ」と言います。では、なぜメタボリック・シンドロームが問題なのでしょうか。
 まず、ご自分の健康状態をチェックしてみましょう。以下の式にご自分の数値を当てはめて、答えが25以上なら肥満と言われています。
 例/身長1.6m、体重70kgの人
70kg÷(1.6m×1.6m)=27.34……肥満

肥満は偏った食事、運動不足が原因であり、脂質異常症(血液中のコレステロール、中性脂肪などが高い)、高血圧、血糖値上昇(糖尿病)の3つの生活習慣病になりやすくなります。肥満には内臓脂肪型と皮下脂肪型があり、上記の3つの病気になりやすいのは内臓脂肪型です。日常生活には困ってなくても、…これらのサインを放置しておくと動脈硬化になる可能性が高まります。そうなる前に対処しましょう。

■死の四重奏……肥満、脂質異常症(悪玉コレステロール)、高血圧、糖尿病

内臓脂肪が増えると、分泌されている善玉アディボサイトカインが減って悪玉アディボサイトカインが増えます。アディボサイトカインとは、脂肪から分泌される分泌物のことをいいます。これには善玉と悪玉があり、悪玉はインスリンの効き目を悪くします。インスリンには血糖値を下げる働きがあり、悪玉が増えると血糖値が上がり糖尿病になりやすくなります。

糖尿病は放置してしまう方が多くて、10年くらい放っておくと、神経障害、緑内障・白内障などの合併症が起きます。そうなると後戻りが難しくなります。次に腎症。人工透析になるのは糖尿病からが一番多く、透析は医療費が年間600万円くらいかかりますので経済的にも深刻な問題です。また、糖尿病は動脈硬化を起こす原因にもなります。

動脈硬化は血管の壁が厚くなり硬くなった状態で、血管内部にコレステロールがべたべたについて血が流れづらくなり、細い血管だと詰まって流れなくなる。心筋梗塞や脳卒中などで突然倒れたり、手指や足が腐って切断することもあります。ぜひ、血糖のコントロールをしてください。

また、高血圧になるのは、食塩の取りすぎよりも肥満によってなる方が多いのです。太って体が大きくなると隅々まで血液を送るために心臓が一生懸命働き、血管に圧力がかかって高血圧になるのです。

■メタボリック・シンドロームとは?

以上のようになる前に対処しましょうというのがメタボリック・シンドロームの概念です。血液中の脂肪・血圧・血糖値のうちどれか2つと、腹位が当てはまるとメタボリック・シンドロームと言われます。腹位は、おへその所のお腹周りが男性85cm以上、女性90cm以上というのが今のところ判断基準です。

■内臓脂肪が減れば

腹位が基準値の85cmまで下がらなくても内臓脂肪が減り始めると血糖値などが下がってきます。「85cmはオレは無理だよ」とおっしゃらず、1cmでも減らして検査値が下がるように頑張ってください。内臓脂肪が減ってくると善玉アディボサイトカイン優勢に戻ります。善玉は、インスリンの効き目を良くするので血糖値を下げる。動脈硬化、血栓を予防する、血管の傷を修復する、と良いことずくめです。

内臓脂肪型は男性のほうに多い肥満タイプです。女性に多い皮下脂肪は一度つくと落ちにくい、内臓脂肪はつきやすいのですが落ちやすい。ダイエットは男性のほうが効果が出やすいのです。

■では、どうしたらよいでしょう

内臓脂肪がたまる、つまり太る原因はただ一つ、エネルギーの取りすぎ(エネルギー消費が少なくて、相対的にエネルギー過剰の場合も)です。そこで、太ってしまったのは、今までどれだけ無駄なエネルギーをためてきたか見てみましょう。ぜひこの式を社内で使ってみてください。

例/20歳から50歳までに増えた体重が20kgの人

20kg×7,000kcal=140,000kcal……今まで摂取した余分なエネルギー

140,000kcal÷(現在の年齢50歳-20歳)÷365日=12.8kcal…1日当りの余分なエネルギー

1日当りではちょっとです。「じゃ、少し気をつけてみようかな」という方が、缶コーヒーを砂糖、ミルク入りからブラックに変えただけで、2か月でお顔がすっきりしました。生活習慣の中で少し工夫していただくだけで効果が出ます。

■生活習慣チェック

検診結果で異常値があった方は、「生活習慣チェックシート」を使って、その原因とご自身の生活習慣を振り返ってみてください。各会社でも、シートを使って異常値の原因をチェックすると検診を受けた意味があります。

血圧が高い場合、考えられる原因は、年齢、肥満、喫煙、アルコール・食塩の過剰摂取など。中性脂肪が高いのは、脂肪、お菓子や果物・アルコールの取りすぎ。それに、喫煙。全体のエネルギーの取りすぎも原因になります。中性脂肪が高いと、善玉(HDL)コレステロールは反比例して低くなってしまう傾向があります。悪玉(LDL)コレステロール値が高い方は、エネルギー・脂肪の過剰摂取が原因で、ファーストフードなどに多いトランス脂肪酸も、動脈硬化になりやすいといわれています。血糖が高いのは、糖・エネルギーの過剰摂取です。

■お腹周り1cm減らすには?

摂取エネルギーよりも消費エネルギーが少なければ体重が増える、この基本を思い出してください。では、どうしたら摂取エネルギーが減り、消費エネルギーが増えるのか。

お腹周り1cm(体重約1kg)減らすには7,000kcalの消費が必要です。

例えば、1か月で1cm減らしたい場合。

7,000kcal÷30日≒230kcal…1日に減らさなければいけない量

まず、運動して減らすか、食事で減らすか決めましょう。

■運動で減らしましょう

体重60kgの人で、230kcal減らすには、軽いジョギングや水泳なら40分くらい。サイクリング30分、卓球1時間くらいが目安。体重が倍になると、同じ運動をしても消費カロリーは倍になります。太った方は消費しやすい(痩せやすい)ということです。

■食事で減らしましょう

お菓子やデザートを毎日食べていた人が1日我慢するとだいたい200kcal減らせます。定食屋さんで大盛りにしないだけで100kcal違います。お肉は脂分も結構あるので1日1品までにすると効果があります。ビールはジョッキ1杯200kcalですので、1杯減らすだけで違います。このようにできることを選んで、1日1つ達成していただければ順調に減っていきます。

■食事のバランス

エネルギーだけでなく食事のバランスをどうするか。食事バランスを表したコマの形の図があります。多く摂る主食がいちばん上で、副菜、主菜と下すぼまりになっています。svという単位を使い、1日分の目安は以下のとおりです。

主食(炭水化物/ご飯・パン・麺)がsv5〜7。

sv1つがふわっとしたコンビニおにぎり1つ分ですから、毎食2個ずつということです。

副菜(ビタミン・ミネラル・食物繊維/野菜・豆類・キノコ)sv5〜6。おひたしなどがsv1、野菜炒めなどがsv2。

副菜は、チェックすると足りない方が多いですね。パックの野菜ジュースはsv1。野菜そのものに比べて食物繊維量、ミネラルが違いますし、野菜のほうがお腹がいっぱいになりますね。

主菜(タンパク質/肉・魚・卵・豆腐)sv3〜5。sv1が目玉焼き、納豆、冷や奴。sv2がお刺身、焼き魚。ハンバーグや生姜焼きはsv3。朝に目玉焼き、昼にハンバーグ定食を食べたら、夜はsv1つ分だけになってしまいます。タンパク質は太らないかというと、1日当り筋肉になる量は決まっているので残りは脂肪になるだけです。主食を減らして主菜を増やしては意味がない。肉と魚は脂肪も多いので摂りすぎは痩せづらい体質になってしまいます。

牛乳・乳製品はsv2。牛乳1杯でsv2です。

果物(ビタミンC・カリウム)はsv2。カリウムは高血圧予防効果があります。

コマの心棒は水分、回す紐に当たる部分には「菓子や嗜好飲料は楽しく適度に」と書かれており、1日200kcalが目安。ビールならジョッキ1杯、日本酒なら1合です。

■ありがちな食事パターン

朝/トースト2枚、牛乳1杯(sv:主食2、乳製品2)

昼/カツ丼定食(ごはんで主食2、カツで主菜3、ひじき・漬け物・味噌汁の具で副菜1.5)

おやつ/シュークリーム、コーヒー(お菓子200kcal弱)

夜/ビールジョッキ3杯(200kcal×3)、サラダ・枝豆(副菜3.5)、焼き鳥2本・唐揚げ3個・冷や奴(主菜9)、焼きお握り(主食1)

合計/主食5、主菜12(+7)、副菜5、乳製品2、 果物なし(−2)。嗜好品800kcal (+600kcal)

こういう食生活の方はけっこう多いですね。余計なものを減らし、足りないものを増やしましょう。その意識をお持ちいただけると少しずつバランスの良い食生活に近づいていくと思います。100点満点の健康生活はつまらないと思います。楽しみも付き合いもありますから、脱メタボ・健康生活のためには満点を目指さない。できることを少しずつやって、長い間、健康管理を続けていただければよいと思います。

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