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【2013.08】ネット時代の企業防衛

私事ですが社会人になりたての頃、人前で話すのに苦手意識があったため「話し方教室」へ半年程通ったことがあります。講義、実習の繰り返しでしたが時折、そこの校長の講話があり参考になったのを覚えている。中でも一番印象深いのは、「口から一度出た言葉に消しゴムは使えない」というものでした。いくら中身のある話をしていても一言不適切な発言をしてしまえば、すべてが水泡に帰してしまうということです。

一般人の会話もさることながら、肩書きを持つ人、地位の高い人は殊更、言葉を選んで話さなくてはならない訳ですが、最近の傾向は正に逆を行っている感が否めません。話した後で指摘を受け、本人は「本意がよく伝わらなくて残念!」とか、訂正・撤回というものの、最初に発した言葉は決して消えるものでなく、時にはその人の一生を左右する程の破壊力を持っていることを忘れてはならないのです。

近年のようなネット社会では、発言に加えて「一度、ネットで発信した情報、写真、映像は消しゴムでは消せない」ということも忘れてはならない時代といえます

一旦、ネットに流されたものは世界中に発信され、どうやっても元に戻せない。例えば、本人はほんの遊び感覚で企業・顧客の内部情報を流したつもりでも、それが企業イメージを損ない、顧客にまで迷惑をかけることも珍しくなくなった。その後始末たるや、通常業務の遂行に支障が出るほどである。近年では、ホテルレストランのアルバイト従業員がツイッターで来店した芸能人のプライバシーを暴露し、問題になったことがある。そんな事態を防ぐことから、ある大手外食チェーンは「店内の動画を交流サイトに載せたり、来店した著名人について書き込むことを禁止し、その場合懲罰にかける旨の通告」を改めて出した。従業員の構成として、正規、期限付き、アルバイトなど多種なことに加え、勤務シフトも多様であるため、店長一人で管理仕切れていない処を突かれた不祥事が発生したからである。勤務中の携帯電話、スマートフォンの職場への持ち込みを禁止している所は多いが、実際には中々徹底出来ていないのが実情のようだ。しかし、この種のリスクを防ぐには、従業員が制服に着替える時に、ロッカー室に写真、動画がとれるものはすべて置いてくることを徹底させるしかない。更に、その行動規範から逸脱した場合の罰則を厳格に守るのが最善策だ。兎に角、些細な行動が大きな問題に発展しかねないネット社会では、職場環境を「従業員がNG行動に行かないような仕組みを作り上げ、徹底させる」ことに尽きる。その要因となるもの全てをピックアップし、一つずつ徹底させるといった地道な作業の繰り返ししか方策はないようだ。

さて、今年、あるコンサルティング会社が主催するセミナーに参加するため申込者へ発信したメールにアドレスが表示され漏洩した事があった。そのセミナーの申し込みはすべてメールで行われた。主催者側は、参加希望者へ最終確認の返信をする際に、参加者個人宛てだけでなく、すべての参加希望者宛てに参加希望者のメールアドレスが含まれたものを発信してしまった。恐らく、その事務手続きを行った社員が何かの手違いで行ったものであろうが、正に個人情報が広く流出してしまった。これは後から取り消すことが出来ない。漏洩したメールアドレスの中には重要職スタッフのものが含まれていた可能性もあり、後々ウイルスメールを送られてしまう危険性もあったかも知れない。

それを防ぐため、不特定の顧客に対するメールの返信は、必ずBCCにて行うことや、送信の手順の厳守、担当者1人での作業の禁止などの対策で済むものであるものの、たかがメール、されどメールの怖さを思い知らされたものであった。

今まで企業の情報管理は主として顧客情報の漏洩を防ぐことに主眼を置いて行われていた。現在でも顧客情報管理は大きな課題であることに変わりはないものの、加えて社員による内部情報、顧客のプライバシーなどをメール、SNSを通して流出することにも神経をとがらせなければならなくなった。それには、ある程度社員を監視する仕組みもとることが必要な段階に来ているようだ。就業中の携帯電話やスマートフォンの規制そしてメールの監視などであるが、それには社員に理由を十分に説明した上でルール作りをする必要がある。「ネットを通してやってはいけない事」を例示、明確にし、それを行った時の懲罰についても明らかにしなければならない。また、仕組み作りの一策として、社外へのメールの発信についてはサーバーに記録が残り定期的に監査をしていることの明示、そしてルールに違反すれば懲罰の対象となることも明らかにしておく必要がある。

PC、携帯電話、スマートフォンなどを使って気軽に外部との交信が出来るネット社会。一方、企業側も内部告発されないような経営が求められることになったことは言うまでもない。だからこそ「どこに出ても、すべてをさらけ出しても恥じることのない経営を続けていく」 そのことがまず求められるのではないだろうか。社員ばかり一方的にNG行為を禁止させ、監視を続けていても、企業自体が本筋からはずれる経営では先行き不透明となるばかりである。ネット時代といっても、「社員、経営側ともに正しい事は何か?」という原則で行動していれば、企業が進むべき道はそれ程難しくないのではないだろうか。


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