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【2009.08】職場の安全は家庭から

「またしても!」であった。幼児2人が窓を締め切ったマイカーの中で息絶えていた。今年6月に新潟県で起きた「熱中症」による痛ましい事故である。東京へ遊びに行き、早朝に帰宅。幼児2人が寝ていたため車内に残して両親は部屋に入った。ぐっすり寝てしまい気がついたのは7時間後、雨上がりの車内はさながら蒸風呂状態だった。外気温が23度でも車中は50度に上がるという。密閉された空間の恐ろしさであった。

ここ数年、新聞報道だけでも毎年2・3件の「車内熱中症事故」が報告されている。親がパチンコに夢中になり、買い物中にと後を絶たない。この時期、たとえ30分でも車内に子供を置いていく行為は殺人と変わらないと認識すべきである。熱中症は温度のみが影響するものではなく、湿度、輻射熱、気流が要素として加わる。この4つの要素から温度、湿度、輻射を数式化したものとして近年、「暑さ指数」というものが環境省から出されている。

指数を5段階にし、最上位31以上の場合は運動原則中止と警告している。このようなことを事前に調べ、学童のスポーツ大会また、成人の屋外リクリエーションなどの準備として活用が望まれる。

私達はよく「多分、大丈夫だろう!」というフレーズを口にする。多くは軽いノリからくる言葉である。しかし、時と場合によっては取り返しの付かない事態になる。例えば、海岸で、屋外の広場で、またサッカーの試合中に遠くでの雷鳴を聞いたときの初動である。ゴルフ場のようにサイレンが鳴り、避難の指示があるようなケースはいざ知らず、家族で、仲間内で、もしくは競技委員がその判断をしなくてはならないようなケースが問題となりやすい。人は落雷に対してはあくまで弱い存在なのである。また、雷雲の移動スピードは予想以上に早い。遠い雷鳴と思っていたらあっという間に雷雲は頭上に移動する。それからでは遅いのである。「安全第一」が行き渡っている環境では落雷に限らず、「多分、大丈夫だろう」という発想自体が生まれないのである。

さて、今年7月で第82回を数えた「全国安全週間」のスローガンは「定着させよう安全文化、つみとろう職場の危険」というものでした。近年のスローガンにこの「安全文化」という文言がよく出てくるようになりました。「安全文化」とは継続的な安全教育を経て、職場の誰でもが、「安全が第一」といった行動をとる状態のことです。例えば、決められた治具があいにく手元にない、しかし、時間がない、そしてすぐに終わるから、この代替工具でやろうなどという時である。作業手順書等では「必ず決められた治具、工具を使用すること」と明記されていた場合、どう行動したら良いのだろうか?選択肢は2つである。所定の治具を取りに行く、もしくは発注し届くまで待つ、もう一つの選択は代替品でやる。こうした状況下でも「安全文化」の浸透した職場では、誰でもが前者を採る。このような行動様式を共通して行うような職場が「安全文化」の行き渡ったところである。この文化の形成には絶え間ない安全への取り組みと日常的な安全教育が欠かせない。

2005年4月に起きたJR西日本の脱線事故の背景として「少しのダイヤの遅れも許さない」、「遅れが度重なると日勤教育の恐怖」があったと言われている。「安全が第一」の文化が浸透している企業では、「安全」をとるか「ダイヤ厳守」かが問われても即座に「安全」を優先し、遅れの苦情にも十分な説明が出来たに違いない。結果として、あのような重大事故は起きなかった。

筆者は前職から様々な企業で安全講話、セミナーを実施してきました。範囲は日本全国に及びます。その経験から、多くの企業では全国安全週間とその準備期間(6月)のみ集中的に安全の取り組みを行います。また、当然ながら職場での安全が主題となります。しかし、人は労働者であると同時に生活者でもあります。家に帰れば、また、家族でどこかへ出掛ければ誰が「安全のキーパー」となるのでしょうか?家の中、レジャー中と「絶対安全」の場所は有り得ません。実際、毎年多くの乳幼児、足腰の弱ったお年寄りが家庭内で転び、溺れ、そして墜落しているのです。加えて、冒頭の熱中症です。夏は水の事故も急増します。海、川での楽しいひと時が少しの油断で一変してしまいます。そのような危険を事前に察知し、十分な対策を立てて事故を未然に防いでもらいたいものです。その役割は父親にあるのです。家庭での安全文化の向上には父親が中心となって、危険箇所の点検、改善、そしてレジャーに行く前には十分な心構えをしてから臨むといった行動が求められます。また、日常的には家族で身近な事故の話を食事の後などに話題にすることも「職場での安全教育」に匹敵するものといえますのでお勧めします。

このように生活の中から安全を考えている人は、当然、仕事中にも職場の危険にいち早く気づき、自ら取り除くことが出来る安全文化の牽引者となることが出来るのです。

安全文化の完成企業デュポン社の安全の十則にある「勤務時間外の安全も勤務時間内の安全と全く同様に重要である」という言葉の意味するところは極めて深いのです。

家内安全
参考〉環境省の「暑さ指数」は「熱中症予防情報サイト」
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/に解説されています。

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