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新・横浜経済季評

【2010.03】顧客満足を忘れた経営

消費動向の低迷は百貨店の20数か月マイナスに表れているように深刻な状況にある。対策は値引きしかないのか、どこよりも安いをPRしている店、ポイント3倍・5倍デー、特売コーナーの増設、低価格商品の開発、PB商品アイテムの増加、と、低価格戦略が横行している。たしかに、不況、失業者の増大、手取り収入の減少、株価や土地価格低迷による資産所得の減少と消費回復の材料が全くと言っていいほど無い状況では、安売りによって何とか売り上げを確保し、収益を落としても景気回復を待つしかないのかもしれない。

しかし、安売りしか、今の苦境を脱出する手はないのであろうか。そこで、最近の百貨店の消費者の目から見た課題を断片的ではあるが見てみよう。

Aさんのぬいぐるみ購入奮戦記

Aさんのお孫さんは、幼稚園に行っているが、流行の新型インフルエンザにかかって外出禁止の生活を送ることになったという。Aさんは御子息とは別々に住んでいるので、かわいいお孫さんを激励したいと思って、動物好きの孫のため大きなゾウさんのぬいぐるみをプレゼントすることを考えた。仕事帰りにいつも通る東京駅の新装した百貨店に寄ってみたという。丁度店員さんがいたので、探すより聞いた方が早いと思って、“ぬいぐるみを買いたいのですが何階ですか”と聞いてみた。「少々お待ちください」と言って、ポケットから手帳のようなものを出し、売り場を探しているようだった。そうか、新装したばかりなのでマニュアルを見ているのだなと思ったら、「少々お待ちください」といって、いなくなったという。先輩か上司に聞きに行ってくれていると思って待っているとほどなくして戻ってきて「申し訳ありません。当店にはおもちゃ売り場はありません」ということだった。仕方がないので、地下街の専門店を探したが、キャラクターぬいぐるみの店しかなかった。そこで、銀座には百貨店が何軒かあるので銀座まで足を延ばしてみた。早速、1店目に入り案内に聞くと「7階にございます」ということだった。しかし、行ってみると有名店にしては小さな売り場で、テディベアが2〜3体あるのみであった。そこで次の店に行ってみた。「6階にございます」という案内に従って行ってみると壁に張り付くように売っているというより飾ってありますという感じだったという。最後の望みをかけて、3店目に行った。祈るように売り場を尋ねると「当店では扱っておりません」と冷たく突き放された。弱ったなと思い、“銀座に売っている店はありませんか”と聞くと、「わかりません」“銀座の店案内所はどこですか”と聞くと、「ここは銀座のガイドをしているところではありません」「当店以外のことはわかりません」という返事だったという。もう駄目だ。横浜で探すしかないな、と思い、足は棒のようになっていたが、歩いて新橋に出ようとすると、銀座8丁目のファンシーショップが目に入った。念のためと思って店に入り奥のレジで聞いてみると、「ぬいぐるみでしたら2階にあります」という返事。急いで行ってみた。あるわ、あるわ、お目当てのゾウのぬいぐるみも大中小と沢山あって、購入するとともに宅配の手配をして、ようやく孫の喜ぶ顔が見えるような気がして、足の疲れも飛んで行ったという。ほどなくして孫の風邪も治って元気な幼稚園児になったということである。なんのことはない、年寄りは何かというと百貨店を頼りにするが、いまや、専門店の時代になっているのである。百貨店に行けばあるだろうと思ったのは時代遅れだったのである。それにしても、百貨店と言いながら百貨は幻想であること。中途半端を通り越してお粗末な売り場、扱っていないのは仕方がないにしても、コンシェルジェとは言葉だけでお客様に有効な情報を提供できないガイド嬢、とこの一事例からでも百貨店の課題が見えてくる。

Bさんの暮れの買い物

正月には息子、娘、孫が集まることから、Bさんは奥様と一緒に暮れの百貨店に行ってみたという。クリスマス商戦は終わって、おもちゃ売り場は少し静かになっていた。変わったトランプや面白い双六など、何か大人と子供が一緒に楽しめるものはないかなと探した。ようやく見つけたトランプは手品用品売り場に伝統的な絵柄の赤と紺の二種類が置いてあるだけだった。カルタや双六は別の場所で探し当てたものの、キャラクターものしかなかった。キャラクターものしか売れないということだろうか。TVで小耳にはさんだ最近流行っているカルタがあるかどうか聞いてみると、「それは置いてありません」というだけで、調べて取りよせましょうか、といった対応はなかったという。結局当初狙っていたものは買えず、家にあるものと同じトランプを更新用に買って帰ってきたという。何か不親切だなという思いだけが残って、百貨店はどうして買いたい物を売っていないのだろうと愚痴をこぼしていた。

私の壊れたカバン

私は仕事の都合でいつもカバンを持って出かけている。ついつい書類や本等を入れすぎるために、カバンが重くなり、“読みもしない本を持ち歩く移動図書館”とか、“未整理の紙を持ち歩く古紙屋さん”などと妻は私を軽蔑している。従って、取っ手が切れてしまうこともよくある。今使っているものも一度修理したものであるが、もう一つ普段よく使っているカバンの取っ手が切れたので、購入した百貨店に修理を依頼した。見積書が送られてきたのでOKをしたところ、少々時間がかかりますがよろしいでしょうかと言われ了解したのだが、すでに3ヶ月近くなるものの、カバンは帰ってこない。修理して今使っているカバンはブランド品で少し高かったが今修理依頼しているカバンは一般の売り場で購入したものである。高いものか安いものかで修理期間が違うのであろうか。前の修理は3週間、修理代もほぼ同じなのに、どうしてまだ帰ってこないのだろうか。修理時間がこんなにかかるとは思えないので、修理工場の隅にほったらかしになっているのではないだろうか、と心配しながらも、催促はしないでじっと帰ってくるのを待っている。最近は、売ることも大事だがメンテナンスや修理やリニューアルが重要な時代になっている。少し時間がかかりますと言ったきり、中間報告も何もないのはどうしたことだろうか。この百貨店は中法人会の会員ではないことを横浜市内百貨店の名誉のために記すが、売り上げを上げることだけに汲々として顧客満足と言う視点を忘れているのではないだろうか。

顧客満足を忘れていませんか

最近は何かというと、効率を強調することが多い。利益を出すことが最重要課題とばかり、取引先に犠牲を強いたり、売れ筋商品しか置かない、正社員の店員は極力減らして、マネキン、派遣社員、契約社員に依存するため、チームワークが全く取れない。店側の効率化のために不十分な商品知識、売りたいものをお客さんに勧めるが、お客の買いたいものに応える親切心に欠ける。お客の欲求はわがままととらえ、十分吟味して改善する努力をしない。高額商品を買いそうな金持ち顧客には、もみ手をして笑顔を振り巻く。お客さんと心の通った会話がほとんどなく、言葉は丁寧だがマニュアルを超えた対応に欠ける。などなど、百貨店は、もう一度、顧客満足の原点に返って対応しなければますます客離れが進むのではないだろうか。

webで顧客と一緒にデザインをする注文家具、好みのおせち料理をチョイスしアソートしてお届けするシステム、地域や地方の自慢の商品を受注し届けるサービス、PB商品に力が入りすぎ、品ぞろえが顧客不満足になってしまう、など、まだまだ創意工夫をし顧客視点から大胆な改善を必要としているのではないだろうか。振り返って、中小商店も大型店にはできない顧客満足に応える努力をすべきであることはもちろんである。

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