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桃月庵白酒 師匠
インタビュー 2019年01月
一席一席、大切にしていますが、とりわけ寄席の出演にこだわり芸を磨いていきます。
落語家
桃月庵白酒 師匠  
PROFILE
本名 愛甲尚人(あいこうなおと)。生年月日1968年12月26日。出身地:鹿児島県。出版物/CD:「桃月庵白酒『富久』『臆病源兵衛』」(ワザオギレーベル)。桃月庵白酒1「短命」「井戸の茶碗」(ワザオギレーベル)。毎日新聞落語会「火焔太鼓」「鰻の幇間」(ソニー)。趣味ポタリング:作務衣収集、音楽鑑賞(ブルース・プログレ・ロック全般)、映画鑑賞(コメディーもの・カウリスマキもの・ヒッチコックものetc.)。自己PR:いずれは人間国宝になりたいと思っております。芸歴/1992(平成4)年3月早稲田大学社会科学部除籍。1992(平成4)年4月五街道雲助に入門前座名「はたご」。1995(平成7)年6月二ツ目昇進「喜助」と改名。2005(平成17)年9月真打昇進三代目「桃月庵白酒」を襲名。2018(平成30)年3月平成29年度(第68回)芸術選奨 文部科学大臣新人賞(大衆芸能部門)。受賞歴/1999(平成11)年 北とぴあ若手落語家競演会奨励賞。2005(平成17)年 第10回 林家彦六賞。2008(平成20)年 平成19年度 花形演芸大賞銀賞。2010(平成22)年 平成21年度 花形演芸大賞金賞。2011(平成23)年 平成22年度 花形演芸大賞大賞。2011(平成23)年 彩の国 落語大賞。

──●白酒師匠は鹿児島出身で、大学で落語に出会ったのがこの世界に入るきっかけと伺っています。

早稲田大学に入って、新入生のときは色々サークルに誘われますよね。いくつか誘われて入った一つが落語研究会でした。当時は落語に興味があったわけでもなく、特別入りたいとも思わなかったのですが。新入生歓迎会の飲み会は新人はタダで飲めるっていうのでそれは入っとかないと、という感じで入りました(笑)。

──●大学では熱心に落研の活動をされたのですか。

いや、それがまたそうでもなくて(笑)。落研にも色々なタイプがあって、噺を磨いていくタイプや落語を研究していくタイプがあって、早稲田は後者でしたね。ただ私の時代の落研はあまり活動熱心じゃなくて、集まってはお酒を飲んで麻雀をしている時間のほうが長かったように思います。

──●しかし熱心でなかったとおっしゃるわりに、中退して五街道雲助師匠に弟子入りしましたね。

柳家甚語楼という落語家をご存ですか。彼は早稲田の同期でして、その彼が大学3年でそろそろ就職活動を、という時期に「就職しないで落語家になる」と言ったんです。実際に彼は柳家権太楼師匠に弟子入りして今日に至っているわけですが、それを聞いた当時の私は「それもありかな」と思った次第で(笑)。あの頃はバブル景気で、噺家がダメでもまたどこかに就職してやり直せばいい、という安易な気持ちでいたんですね。時代が違えばもっと真剣に将来を考えていたでしょうから、落語家になろうとは思っていないはずです。

──●92年に入門して3年目に二つ目に昇進しましたね。早い昇進でした。

時期的にラッキーだったんだと思いますよ。私の世代はあまり入門者がいなくて、その数年後にはドッと入門者が増えて前座が多くなりました。ですから、ところてん式に二つ目に昇進できたのでしょう。

──●真打昇進が2005年ですが、その間には人に言えぬ苦労などおありになったのでしょう。

この世界はだいたい入門から15年で真打になるのが平均的で、私は13年でしたから少し早く真打にならせていただきました。しかし、お尋ねのような苦労というのは実はあまり感じていなくて、意外に順調でした。申し訳ありません(笑)。ただ真打に上がる前に、色々考えて、精進はしました。うちの師匠は弟子にあまりアレコレ言う方ではないのですが、あるとき「真打になると、今までは一段下の立場にいたけれど、これからは周りにいらっしゃる師匠の皆さんと対等になる。そこで噺家としての技量で勝てるようにならないといけないよ」と言われました。それを聞いて、だいぶ焦りました(笑)。やっておかないといけないことが山ほど出てきて、改めて落語に向き合った時期がありました。

──●真打で桃月庵白酒という芸名を襲名したのはどのような理由からですか。

真打に上がるときはたいてい師匠の亭号をいただきますが、うちの師匠も五街道雲助という「しゃれ名」でして、「一人立ちするんだから亭号を変えてもいいんじゃないか」と言っていただき、好きな名前を継ぎなさいということになりました。大きな名前はお金もかかるし手続きも大変ですが、残っている名前も満州亭馬賊とか、ヘンなのしかなかった(笑)。そのなかで、桃月庵白酒は江戸時代からの名で遺族の方もいらっしゃらないので、すんなり継げるってことで襲名の運びになったのです。覚えづらいとか、読めないとか評判は悪かったです(笑)。でも、名前は後から付いてくる、という意気込みで襲名させていただきました。

──●現在はどのような活動をされていますか。

毎月独演会はやらせていただいていて、呼ばれて出させていただく席が全国各地にあり、おおよそ年間で500席を目標にしています。500に足りない場合は自分で会をこさえてでもやるようにしています。これも芸を磨くうえで自分に課したノルマといったものです。最近はご存じのように落語ブームで、おかげさまで色々なところからお声がけいただいています。たとえば関西も、以前は江戸落語を呼ぶといったことはほとんどありませんでしたが、今はだいぶ増えました。ただ私が500席といっても、もっとやっていらっしゃる師匠もいますのでまだまだ精進ですね。

──●全国各地で開かれる会場というのも様々でしょうね。

広さもつくりも、音響設備も様々ですね。お客さまが聞きやすいことが第一ですから、マイクチェックは欠かせません。落語専門でつくっているわけではありませんから、声の拾い方が今一つの場合、300人くらいの収容会場なら地声でやります。そのくらいの声量は出せないと噺家になれません。

──●照明にもこだわりますか。

自分への照明はこだわりません。たいした顔ではありませんから(笑)、表情が伝わるくらいでいいです。会場のお客さまの表情もある程度見えたほうがやりやすいですね。そういう反応を見ながら盛り上げていく部分もありますから。

──●白酒師匠の得意な演目はなんでしょうか。

笑いの多い噺が好きですね。なかでも廓話が好きですが、これはお客さまのほうでも予備知識が必要になってきますから、今ひとつ入り込めない方がいらっしゃることもあります。ですから、誰でも馴染みがありシチュエーションや登場人物がイメージしやすい長屋噺が多くなっているでしょうか。

──●最後に今後の抱負をお聞かせください。

寄席にできるだけ多く出ることを自分としては目標にしています。寄席というのは落語や漫才などを専門に行っている、演芸場のことです。たとえば地方のホール、劇場などで行われるホール落語は、お客さまが非常に温かい。楽しみに見にきてくださるので、私たちの芸を温かく見守ってくださる。一方寄席のお客さまは見方が厳しい。ホールと寄席のどちらが良いかという話ではないことをご理解いただきたいのですが、寄席は通年ほぼ休みなく興行をおこなっていて、日中から大勢の演者が出ます。お客さまの目当てもそれぞれあって、つまらなければソッポを向かれます。トリを務めるのではなければ持ち時間は一人15分ほどで、そのなかでほかの落語家さんの噺を見ながら、自分の演目を決めていく。そしてお客さまの心を掴む。終わった後はどっと疲れますが、そういう緊張感のある場だからこそ、芸を磨くことができるわけです。だからできるだけ寄席での真剣勝負にこだわっていきたいのです。

関内ホール楽屋にて(11月15日取材))
インタビュアー 福井・大内

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