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江成 道子 氏
インタビュー 2016年03月
女性の力で社会を変えていけるなって、強く感じています。
一般社団法人日本シングルマザー支援協会代表理事
江成 道子 氏  
PROFILE
1968年8月生まれ。一般社団法人日本シングルマザー支援協会(横浜市)代表理事。一般社団法人ウーマンズエンパワメント協会(横浜市)代表理事。株式会社マーチ(中央区)シングルマザー事業部部長。神奈川県立厚木南高等学校卒業、富士短期大学経済学部中退。保険外交員として勤務、リーダーとして新人の育成にも関わる。その後、子育てをしながらいくつかの営業を経験し、起業前にはメーカーにてMD業務の傍ら新人育成、取引先研修等も兼務する。2013年7月に一般社団法人日本シングルマザー支援協会を設立し独立。シングルマザーの支援を通して、企業や行政との連携の中で、支援とビジネスの融合を目指し活動。2014年8月にはシングルマザー向けの就職イベントを横浜で開催。会員数1,200名を超え、日本で最大のシングルマザーコミュニティを運営し、ソーシャルアントプレナーとしての役割を担う。
HP:http://シングルマザー協会.com/
FB:https://ja-jp.facebook.com/singlemother.society
ブログ:http://ameblo.jp/rinamana77/

──一般社団法人「日本シングルマザー支援協会」の代表理事をなさっていて、ご自身もシングルマザーでいらっしゃる。

ええ、子どもが5人いて、いま孫も2人いるんです。離婚したときは、自分で働いて(収入があった)たからそんなに大変だとは思ってなかったのですが、(現実は)全然違って、家を借りるのも大変で、保育園の時間内の仕事しかできない。保育園の送り迎えがあるので、時間のやりくりが本当に大変でした。どうしていいかわからなかった自分に、今の私が「大丈夫だよ」って言ってあげられたらどれだけ楽だろうと思ったのが協会を作るきっかけでした。コンセプトは「少し元気なシングルマザーが、まだ元気になりきれていない人の手を引こう」。

──シングルマザーに行政の支援はないのですか。

児童扶養手当や市営住宅に入るとき優遇されたりとかあるんですが、それだけでは賄えない。悩みは経済と孤独。若い人が(未婚で)一人で孤独なのとは次元が違って、すべて独りで選択して、その選択に子どもの人生にかかっているという責任。鬱病や体を壊してしまう方も少なからずいます。そんな環境でも、同じ境遇どうしで「そうだよねえ」って話ができるだけでも気持ちが違ってくる。そういう場づくりは行政というよりは、当協会のような当事者団体の役割だと感じています。

──協会の活動内容はどんな形ですか。

お金を稼ぐ力を養うのが大きな部分ですけれど、それ以外に、共感し合えるコミュニティと、再婚という幸せ、この3つの柱を立てています。一人でバリバリやれるけど孤独は感じてしまう、という方のために、ランチ会をやっています。一方、信じ合えるパートナーを探して新しい家庭を作ることも考えられる。再恋活(さいれんかつ)パーティーを年に2、3回やっています。

──やはり経済的自立は大事ですよね。

そうですね。女性の場合は、子どもに合わせた働き方というような、1日4時間とかのバイトもあるので、皆さんそういう仕事も選択肢に入れてしまう。求人が10個あったら、「そのうち7個は見ないんだよね」、「できないと思って」って。その選択肢を狭めてしまい、低収入の仕事を選択しがちです。男性と同じ仕事を選ばないと家族は養えないのが自分の立場。営業職とかも仕事はたくさんあると伝えて、先ずは選択肢を拡げてもらい、収入を上げるという〈年収300万プロジェクト〉をやっています。男性は「たった300万?」と思うかもしれないですけど、シングルマザーの平均年収は180万円。

──そうなんですか。建設業も人手不足と聞きますが、女性がやるかというと難しい。それをうまく取り持って、仕事の間口を広げることですね。

企業さんと一緒に会社説明会の試みをさせていただいています。「実際にやってみようよ」ということで、自動販売機の会社で(製品を)入れたり経験してみると「あ、できるかもしれない」って。

──いいですね。シングルマザーでなくても受けたい人がいるのでは。

シングルマザーが貧困と言われていますが、実はシングルファザーもすごく大変。「なんで残業できないの?」というのが女性よりもキツい。結局、日本には子育てをしながら働ける環境がないんですよ。子どもは熱を出したり怪我をします。流行病は、きょうだいは連続してかかる。そうしたらお母さんは仕事に行けない。当たり前のことなのに、「母親の能力が低いからだ」という扱いを受けて、お母さんたちは悪くないのに、自信をなくしていくんです。それを男性や社会には理解していただきたいし、女性に向けても、自信を持って就職活動をできる人を増やしていくことをやっています。
 自立したシングルマザーが何をしてきたか分析したら、皆さん(お金がなく、子どもの)給食費のお知らせさえビリビリに破きたい時期もあるんですけど、いろいろ工夫して自己投資した人が自立できているんです。それで、力を入れているのは「きぎょう塾」です。「必要とされる人になる」。自分が会社に対して何ができるか常に考えられる人。そういう意識なら会社で認められるようになるし、承認されるのは嬉しいことなので、それでもっと能力を上げていける。

──同じ境遇どうしのランチ会というのもいいですね。

シングルマザーどうしで「話していると元気になれるね」って始めて、いま、横浜、新宿、千葉、茨城、福岡・・・、全国でやっています。お金がなくて、「大学行かせたいけどどうしようか」とか言うと、経験した人が「これくらいあれば行けるよ」とか。そうすると希望が見えるんです。いろいろ悩まれる方は多いですが、必ず答えを持っている人がいるんです。未来に向けて何をすればいいかと話し合う、すごくポジティブな場になっている。

──再恋活(さいれんかつ)パーティーもやってらっしゃる。

〈再婚活(さいこんかつ)〉では「今さら結婚とか重いよね」というのもあって、社会復帰というか、リハビリ的な感覚の場になっています。女性には無料でメイクもしているのもあるからか、なぜか美人ばっかりなんですよ。

──それはいいなあ、独身予備群は参加できませんか(笑)。

そこは、はっきりさせていただいてから(笑)。(参加者は)70社くらいのパートナー企業さんにご紹介いただいたり、比較的きちんとした方に来ていただけてます。

──法人会メンバーもきちんとした方が多い・・・はず(笑)。いま会員数は?

全国で1,200名。すべての都道府県に会員がいますが、岡山県とかは1人(笑)。離婚予備群の方も、離婚は未知の世界なので、情報収集に。離婚の推奨はしてないです。離婚を考えている時って嫌な所しか見えないので、ちょっと視点を変えると、踏み留まれるご夫婦も多いです。どうしようもない状況なのに、自分だけ我慢すればと苦しんでいると、子どもに影響します。早く自立に向けて準備して、〈元気なお母さん〉を見せてあげよう。「自業自得」とかバッシングされるんですが、みなさん本当に悩んで、考えて考えて、離婚しているんです。

──協会の普段の運営費はどうされているんですか。

企業の求人広告とか人材紹介をやっていて、企業さんにも売り上げが上がるようコラボしています。あとはイベントの企画をしたり。企業さんに協賛していただいて女性の教育をやったり。協会を立ち上げて3年目ですけど、お問合せが途絶えたことがないんです。タイアップできませんかとか、応援できませんかとか。日々、そういうことに対応しています。会員さんからは、たまに夜中に「いま、逃げてきました」なんていう電話かかってくることもあります。

──大変ですね。一日どんなふうに過ごされていますか。お子さんは、上のお2人は結婚していて、下の3人は養っていらっしゃる?

もちろん。中学生と高校生と専門学校生。朝の5時からお弁当を3つ作って、夕飯も作っちゃうんです。そのあと毎日発行しているメルマガとブログを書いて出かける、という流れです。子どもが帰ってきた時はいないですが、ずっと働いているので慣れています。

──お子さんが小さいときは大変だったのでは?

一番下の子が小学校に上がるまでは大変でした。保育園の送り迎えがあるので、近所でしか働けないんですよ。リフォーム会社で営業をやっていたんですけど、倒産しまして。小学校一年になってから、上の子は18歳だったので(留守番させられる)、都内に仕事に行くことで年収を2倍以上にできて、やっと貯金ができるようになっていったんです。
 みなさん焦るんです。まだ来ない未来に、いまから、どうしようって。それを取り除いてあげるだけでも、生活って全然変わるんです。できないことがあった時に、「ごめんね、させてあげられなくて、私のせいで」って言われる子どもより、「大きくなったら、自分で頑張んなさいよ、あたしも頑張ってるんだから。行くよー!」とか言ってる親子では、同じ(経済)状況でも違うじゃないですか。それを最初に伝えています。

──大事なことですね。みなさん頑張っていますよね。子育てを放棄されて養護施設に入っている子もいるのに。

そういう親御さんも問題を抱えてきているんです。それと、子どもが養護施設を(規定の18歳で)退所した後のケアは課題ですね。現状は怒りを感じるくらいです。

──18歳で無理に就職して、すぐ辞めて、ということになりますよね。

それと、行政の支援を受けることで偏見を感じることもあります。「税金で生きてる人たちだね」などと言われることもたまにですがあります。多くの場合は誤解なんですが、その言葉を私に伝えてくれた方は、そう思っていらっしゃるので、それはもう仕方のないことです。「違います」とか伝えるよりも、その場の自分の印象を良くすることで、その方のシングルマザーへのイメージを変えられたらと思っています。 離婚して児童扶養手当の申請とかに窓口に行くと、今までされたことのない扱いを受けたと傷ついてしまう人も少なくないんです。離婚して傷ついている時だと、通常の時よりも落ち込んだりしやすいので、窓口には、当事者とか共感できる人を(採用してほしい)。これはシングルマザーだけでなく、当事者という安心感があれば、気持ちが落ち付き、救われる人も増えると思います。また、当事者の雇用にも繋がるんですけど。

──協会の活動で行政に対するアプローチは?

シングルマザーのための就職イベントを、一昨年の8月に、横浜市役所市民局後援で男女共同参画センターと共催させて頂きました。国がしなければいけないこと、企業がしなければいけないこと、同時に、私たち女性がしなければいけないこともあるわけです。女性の力で社会を変えていけるなって、強く感じています。

──力強いですね。これからもシングルマザーのためにも、女性のためにも、ますます頑張って頂けると思います。

税経研修センター(12月25日取材)
インタビュアー 植草・本山・大川

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