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倉谷 仙太郎(マサヒロ水野)
インタビュー 2014年6月
「日本人だろう?何で日本の芸をやらないんだ?」って言われて、ショックを受けて。
神楽師(ジャグラー)
倉谷 仙太郎(マサヒロ水野)
PROFILE
本名 水野雅広。昭和36年12月5日生まれ。愛知県名古屋市出身、横浜市在住。
略歴/小学校5年生の頃からケン玉を始める。高校1年生と3年生の時、日本テレビの「TVジョッキー奇人変人コーナー」にケン玉で出演。その頃から西洋風のお手玉(ジャグリング)に興味を持ち、独学で身につける。またYO-YOの世界大会では95年、96年と2年連続でブロンズメダルを獲得(アメリカンYO-YOアソシエーション主催)
ジャグラー マサヒロ水野としてのみならず、江戸曲独楽・三増左紋としても活躍中(三増左紋としての活動が認められ、シルク・ドゥ・ソレイユの登録パフォーマーでもある)。また神楽師 倉谷仙太郎としても活動を開始。獅子舞や祭囃子・神楽太鼓等の普及・伝承活動、祭礼での奉仕、調査研究にも精力的に取り組んでいる。

──ジャグリングのマサヒロ水野さんが、神楽師の倉谷仙太郎さんでもあることにびっくりされませんか。

そうなんです。ひとつの舞台で前半と後半と違うことをやって、冗談で「双子の兄弟なんです」って言ったら本気にした人がいっぱいいて(笑)。ジャグラーの「マサヒロ水野」、江戸曲独楽の「三増左紋」、神楽師の「倉谷仙太郎」と3つの名前を持っています。

──今日は倉谷仙太郎さん(のいでたち)。神楽師の活動というと?

本来は獅子舞、お神楽ですね。実は、私は元々はサラリーマンで、マジシャンを目指していたんです。1988年に、自分のこれからの方向を決めようと思って、有り金全部持って世界を1か月旅したんですね。プロの方と一緒にアメリカやオランダ、ノルウェーのフェスティバルを回りました。マジックのオリンピックみたいなもの。マジックショーの合間に出るいろんな芸人さんのなかで、ジャグラーがとても光ってた。(マジックと違って)種も仕掛けもない、たった3つのボールとか、道具もとてもシンプル。自分の性格に合ってるかなと思って。

──海外に1か月行くとなると、会社も辞めて?

そうです。帰ってきてアルバイトしながら「これからどうしようかな」と思っていたら、たまたま見た「アサヒグラフ」に野毛の大道芸が載っていた。「好きな世界で生きている人もいるんだ」と思って。じゃあ、行っちゃえ!(笑)。住んでいた名古屋のマンション売っぱらって出てきました。事務所に入れてもらって、2年くらいして独立しました。独立してすぐ仕事があるかと言ったら、ない。山下公園で、4年半近く、本当の大道芸。身一つで芸をやって、帽子の中に入れてもらうお金だけで生活する。噂を聞いて仕事くれる人が出てきて、投げ銭の生活からプロになっていきました。
 その間も海外のジャグラーの大会に勉強に行く。アメリカだと1,000人規模くらい、ヨーロッパは2,000人は集まります。

──ヨーロッパの方がジャグリングの歴史が長いのですか。

いえ、地続きなので(多国から)集まりやすいです。バカンスも長いですし、キャンプの文化があるので、公園とかにサーカステントみたいなのを1週間張って、バーベキューしたり、お稽古をしたり、夜はテントでショーを見たり。1990年の夏、ロサンゼルスの大会に初めて参加したとき、得意のけん玉を持っていって、糸を外すと曲芸みたいになるのを見せたりしてました。そのうちに「日本人だろう?何で日本の芸をやらないんだ?」って言われて、ショックを受けて。それまで能も歌舞伎も文楽も全然知らない。着物も着たことがない。なんとかしようと、まず、独楽廻しの曲芸の師匠に弟子入りをしました。もう1つ、太神楽曲芸というのがある。海老一染之助・染太郎さんの「おめでとうございます!」って傘の上で鞠とかを回す曲芸がありますね。

──ああ、テレビで見たことあります。

その家元にも弟子入りしました。ジャグラー、江戸曲独楽、太神楽の神楽師の3つの名前を持つことになった由来です。太神楽は、獅子舞が本来のお仕事。そもそもは「代神楽」といって神様に代わってお祓いをするのが発祥です。獅子頭をご神体として、地方のおうちを一軒一軒回る、いわば、お祓いデリバリーサービス(笑)。庄屋さんのような大きい屋敷やたくさんご祝儀いただいたお家では、余興に曲芸とか、漫才の原型の滑稽掛け合いをやって楽しませた。

──じゃあ、獅子舞と曲芸は一体だったんですね。

そうです。獅子舞にも曲芸にも笛・太鼓のお囃子が要る。今みたいにCDとかないですから。その笛太鼓のできる人がいなくなっている。世襲制だったりして、弟子を受け入れることが少ないですし、志願者もそんなには。で、私は笛を勉強することになったんです。

──今は、教室を開いて継承に努めていらっしゃる。

西区の「ふりーふらっと野毛山」という青少年施設で、大人は毎週火曜日に、親子教室は木曜日に開いています。保土ケ谷区星川の杉山神社さんでも教室をやっています。いつでも入れますが、年に何回か入門稽古みたいな体験教室を開いています。

──生徒さんは何人くらい?発表の場もあるそうですね。

西区では10名。保土ケ谷区が12名。子どももいます。笛と太鼓、鉦。獅子舞もやります。南区の日枝神社の秋のお祭りは横浜でいちばん御神輿が集まる所で、お祓いを受けてから、次々に町に繰り出す。そのときに神輿囃子を演奏させてもらってます。杉山神社さんでも演奏して、ほかにイベントに呼んでいただくことも。これからは体験教室もどんどんやっていきたいですね。市民ミュージカルのお神楽・お囃子版もやってみたいです。

──おもしろそうですね。獅子舞というと、横浜では中華街の獅子舞を思い浮かべる人も多いのでは?

そうですね、もともと中国から散楽というのが入ってきて、変化していったらしいです。中華街の獅子舞は、日本人で教えてもらえたのはテレビのかくし芸大会で芸能人に教えたときだけだそうです。

──そういえば、水野さんもかくし芸大会でご指導されたそうですね。

堺正章さんには帽子の曲芸。中山秀征さんは独楽廻しの曲芸。他に安達祐実ちゃんとか、ナインティナインの岡村さんとか。3年連続満点を取った演目でした。……教えるのが自分に向いているのかな。自分は独学が多かったけど、ジャグラーとして世界のワークショップに出た経験を生かして、伝統的なものも西洋の考えも持ち込んで、どうやったら覚えやすいか考えながらやってきたのが、教え方に生きているのかもしれません。

──お囃子はどんなふうに教えていくのですか。

口伝で覚えていくんですが、楽器の音を言葉に直して伝える。国ごとに言葉があるように、太鼓には太鼓語がある。縄で絞めた太鼓はテンテケテン。大きな太鼓はドンドコドン。「ぴーひゃらどんどんテンテケテン。はい、歌ってください」って、曲を覚えていく。和太鼓というと、集団で勇ましく叩くのを思い浮かべますけど、あれは洋楽のリズムで、譜面もオタマジャクシにR(右手)L(左手)が書いてあったり。(お囃子の譜面は)自分なりに研究して作りました

──西洋風の五線紙じゃないんですね。

ええ、オリジナルです。(口伝より)早く覚えられます。自信が持てたので、文部科学省に申請して、「横浜市内のお囃子が途絶えてしまうから譜面を作りましょう」という事業をやらせていただいたんです。お神楽とかお囃子は、その町内会とか氏子さんにしか教えないし、習う方が続かない。お祭りの時だけ、子どもたちに簡単な曲を教えてやっている所が多いですね。

──伝統芸能の継承は難しいですね。獅子舞も今は見ないですね。

そう、獅子舞は中に2人入って、鳴り物に3人ほしいですから、五人囃子と言うだけあって5人は必要です。1人でできないので(継承は)難しい。あと、獅子舞は、昭和40年代頃、玄関先にやってきてお金だけ取るような人たちがいた時代があって。

──その頃は押し売りみたいだったのですね。

それで一気に減ったって聞いています。それまでは獅子舞が来ると「お正月だなあ」という感じでしたでしょう?うれしいことに、去年と今年のお正月、元町商店街を回らせていただいたんです。昔ながらにお鈴と、神社でお祓いするときに使う幣束を持って、まず神社で奉納の舞をしてから一軒一軒回ったんです。「いざやぁ、神楽を、えーえ、参らせるぅ」って神楽歌を奏して。

──お囃子方は女性もいらっしゃるんですね。

ええ、昔は女性は獅子に触らせないこともあったのですが。私が子どもの頃は、実家が名古屋の熱田神宮に近くて、お祭りのとき御神輿でなくて獅子頭を持って回る習慣があったんですよ。大きい子が獅子の中に入って、「元気を出してぇっ、わっしょい!」カチカチと拍子木に合わせて、子どもたちみんなが獅子の幕を持ってパタパタやりながら歩く。

──今は獅子舞見られる所ありますか。

保存会がお祭りでやる所もありますが、呼んでいただくのが一番です。誕生日パーティ?いいですね。結婚式でやってもいいですよ。

──では、結婚式を挙げなくちゃ(笑)。興味ある方は、7月からの初心者向け講座を受講してみてもよいですね。今日はありがとうございました。

法人会税経研修会センター(4月25日取材)
インタビュアー 植草・玉川

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