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遊佐 正孝
インタビュー 2012年6月
お金はない、でも「思い」ですよね。
ちぐさ会 会長
遊佐 正孝
PROFILE
1949年 岩手県生ま
1961年 叔父の影響でJAZZに傾倒
1972年 明治大学卒業
1972年 共栄工業(株)入社
1978年 末廣輸送(株)入社
1986年 代表取締役社長に就任 現在に至る

──もともと野毛にあった「ちぐさ」は、日本最初のジャズ喫茶と言われていましたが、2007年に閉店しました。この再生「ちぐさ」は横浜にぎわい座の近くで、場所もいいですし、いいお店ですね。

ええ、前の店があった所には、「1933年、ちぐさをこの地に開店」という記念プレートを埋め込んだんですよ。今のこの店とは通りが2本、ちがうかな。前は今よりずっと狭くて、お客さんも片寄せあって座り、20人も入らなかったですね。当時、電柱に付けていた看板が、今、その壁に立てかけてあります。「モダンジャズ鑑賞店」て書いてあるでしょ。喫茶店じゃなくて鑑賞店(笑)。閉店しても当時のオーディオやレコードは全部とってあった。調度品も「野毛ちかみち」の倉庫に保管してあったんです。

──このテーブルや椅子も全部、元のちぐさのものですか。

そうなんです。この大きなスピーカーは二人で担いでやっと。オーディオは、「アーカイブ」で知り合った東京芸術大学出身の人が配線をきっちりしてくれて、こういういい音が聴けるようになってね。

──「アーカイブ」って、2年前、コミュニティスペース野毛Hana*Hanaでやった10日間限定のイベント「アーカイブ展 野毛にちぐさがあった!」ですね。往年の店舗を再現してファンの方々に喜ばれたそうですが、それから、よくこのお店の開店までこぎ着けられましたね。

お金はない(笑)、でも「思い」ですよね。「ちぐさ会」の知人の店舗が空いていて、空き店舗対策の助成金があったので、社団法人「ジャズ喫茶ちぐさ・吉田衛(まもる)記念館」を立ち上げて始めました。記念館の内装を作ってくれたのも、芸大出身の若い人です。

──2階が吉田衛記念館になっているのですね。ゆかりのグッズとか置いてあるのですか。

そうですね。あとCDプレーヤーを置いたり。ちぐさの店主だった吉田衛さんの名前が残ればいいと思っていたものですから。吉田衛さんはオシャレだった。ジャズが好きで、ダンスもやって。昭和8年に20歳でお店を始めて、でもお金に全く興味ない人でした。

──戦争でお店は一度、焼けたんですよね。

そうです。それに当時はジャズどころじゃなかった。でも、戦地で慰問のために自分たちで楽団作って音楽を披露していたって。戦争から帰って、昭和23年に再オープンしたって言ってましたね。

──「ちぐさ会」というのはファンクラブですか。

ええ、ずうっと前からある、常連の集まりですね。ちぐさが好きで、オヤジさん(吉田衛さん)が好きで集まった。温泉旅行に行ったり、音楽聴いたり。今は30人近くいます。みんな仕事もあるけれど、気持ちはこのお店にかかわっている。お店の切り盛りはちぐさ会でやってます。コーヒー出してレコードかけて、全くのボランティアです(笑)。

──遊佐さんも、昼間はお仕事されているのですよね。

ええ、旭区で。ひまを見てここに来てます。でも、高校の時も座間に住んでいて、1時間くらいかけてちぐさに来てましたし、そのころからカウンターの中に入って手伝ってたから、今と変わらないですね。年中終電で帰るもんだから、親父が心配して見に来て、ガラス張りで中も見えるし(当時は)アルコール置いてないからって安心して帰った(笑)。

──お父様が心配するくらい入り浸っていたということですね。

みんなそうですよ(笑)。お店を閉める時間まで居ましたから。帰りに(乗り換えの)海老名駅で電車を待っていると、ボク、高校が厚木だったから、先生に見られてね。父親が(学校に)呼ばれたらしい(笑)。当時は、ジャズってファッショナブルだったんですよ。モダンジャズ、ダンモって言って、大橋巨泉とか、先端を行っている人たち。アート・ブレーキー、マイルス・デイビス、みんな若かったし、かっこよかった。この壁の写真は往年のジャズプレイヤーたちです。
 あ、コーヒーが入りましたよ、さあ、どうぞ。

──いただきます。おいしいですね。

 お値段は、コーヒーも生ビールもハイボールも、ず うっといても500円。営業は昼の11時から夜の22時まで(月曜休み。お酒は夜6時から)です。サラリーマンの人は夜、食事したり呑んだ後でよく来るんですけど、コーヒー飲んで、ジャズ聴いて、500円。値段、外に貼っておこう。この店、夜なんか、高そうに見えちゃうでしょ(笑)。

──リクエストは、このたくさんのレコードの中から探すのですね。

戦前は6,000枚あったとか聞いてますけど、空襲に遭ってますから(現在約3,000枚)。昔は、ちぐさのレコードジャケットって手描きだったんですよ。本物のジャケットは大事にして店内に飾って、その間レコードを入れておく物が必要でしょ。お客さんに好きなレコードのジャケットを描いてもらうんです。常連さんがおもしろがって、描いてた。ふだんはそっちの手描きのほうに番号打って並べておけば、出し入れやすい。

──ここのレコードに万一のことがあると大変ですね。プレーヤーもあまり作られていないですよね。

このオーディオは、昭和49年から使ってます。千葉工業大学を卒業し、ビクター勤務時代に常連さんが自分で作ったんですよ。ほら、ぜんぶに「CHIGUSA」って入っている。

──本当ですね。オリジナル!2つプレーヤーがあるのは、交互にかけられるようにですね。

そうです、レコードを取り替える間も、音がとぎれないようにね。

──なるほど。聴いているほうはいいですけど、やるほうにはご苦労がありますね。

いやあ、苦労と思ったらやってられない(笑)。(活動は)縁ですねえ。(本誌2010年10月号に登場した)横濱ジャズプロムナードディレクターの柴田浩一さんも、昔ちぐさの常連で先輩です。横濱ジャズプロムナードは今年「第16回ふるさとイベント大賞」選考委員特別賞を頂きましたね。
 去年、震災で流された岩手県陸前高田市のジャズ喫茶「h・イマジン」には、バザーの収益を届けたり交流があったんです。車で向こうまで行って、持って行ったレコードかけたりしてね。いっしょに再オープンしようってことになって、ここも(震災1周年の)3月11日にオープンしたんです。

──開店するだけで大変なのに被災地との交流もされていたのですか。

ええ。開店前日のプレイベントでは、「h・イマジン」とネットでつないで交信してね。
 私は旭区で、「旭ジャズまつり」も立ち上げから20回以上やってきたんだけど、小・中・高校生と社会人のアマチュアバンド、それにプロのバンドも出演してやってます。それで、3月に、NHKテレビ「首都圏ネットワーク」でちぐさの生放送があったときは、(ジャズアンサンブル部のある)港南区の笹下中学校の子にピアノとサックスとドラムを演奏してもらったんですよ。そのテレビを見たからかなあ、子ども連れのお母さんが来てくれたそうです。
 今のお客さんは、前のちぐさに来たことがない若い人も多いし、何十年ぶりに来たという人もいる。意外と外国の人がふらっと入ってきてくれる。昨日も、学会で来たというカナダ人の物理学者が2時間くらい話し込んでいったんです。

──今後のこの店は?

まず、カウンターの中に入っている人の若返り。若い人もここにどんどんたむろしてジャズを楽しんでくれるとうれしいですね。若い人にまかせて、こっちは呑んでるっていうのがいい(笑)。来たらピアノが弾けるような、若い人から先輩の人まで新しいちぐさの常連さんが増えて欲しい。そうすれば長続きするかと思います。レクチャーやったり、目隠しでプレイヤーを当てるとか、やりたいアイデアはいろいろあるんです。楽しくやって行ければと思います。ぜひ、よろしくお願いします。

──リオデジャネイロのオリンピックを楽しみにしています。頑張ってください。

CHIGUSAにて(3月26日取材)
インタビュアー 植草・齊藤

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