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僕のお守り

【2015.11】にわのいし。

とってもヒマなので、久しぶりに、とっても忙しいハハを誘い、どうしようもない中華料理屋で、どうしようもない餃子を食べつつ、ホッピーなんぞを飲んでいるうちに、あ、今日、エッセイの締め切りじゃん、と思い出して、支払いを母に任せ、仕事場に向かう僕です。

母もおもしろいヒトですが、父もエピソード満載のヒトでした。

昭和14年生まれで48歳で突然死というカッチョいい(?)カンジでおさらばしました。

「庭に転がっている石を、今日中に全部拾っておけ」

夏休みの天気のいい朝、小学生の僕に、父はそう命じました。

学校の夏休みの宿題なんてやらなくったって、一回叱られりゃすむんだから。

夏休みは遊ぶためにあるんだから!

と、子供の僕がヒヤヒヤするようなことを普通に言う。いかに劣等性の僕でも、宿題やらなくてもいいのか?親がそんなこと言ってもいいのか?と思いましたが、おかげさまで劣等性のまま、今に至ります。

さて、庭の石拾い。

当時住んでいた家はヨコハマの端っこで、平屋の家はボロボロでしたが、庭が、わりと広かったんですね。広いといっても、小さな小学生の印象ですから、今見ると案外狭いのだと思います。

それでも父はその庭で畑を作り、夏は、トマトやキュウリ、とうもろこし、ピーマン、ナスなどを育てて、けっこうな収穫があった記憶があるので、まぁそれなりのスペースがあったのでしょう。

石を拾うなんて簡単じゃん。そう僕は侮りました。

石。川原じゃあるまいし、漬物石のような大きな石が、一般家庭の庭にゴロゴロ転がっているワケではありません。

せいぜい庭に転がっていたり埋まっている石って、小学生の僕が、親指と人差し指を輪にしたくらいの大きさがせいぜいです。

さて、庭の端っこから、半ズボンで四つんばいになって、石拾い開始。

当時は土の庭にはかわいいトカゲとかいろいろな虫達がいて、最初は楽しかったんですよ、石拾い。

でも。

拾い続けているうちにだんだんと迷いが生まれてくるんですね。

これは石。これは小石?これは土の塊?

どの範疇まで拾えばいいんだろう?

迷いだすと、見慣れた庭がとてつもなく広大な面積に見える。拾っても拾っても無限にキリが無いんじゃないか?

宿題しなくてもいい、という父でしたが、こういうことに関しては異常に厳しい。

夕方、仕事から帰宅した父に僕は泣き言を言いました。

どんなに石を拾ってもキリが無い、と。

即座に引っ叩かれました。

父はかつて陸上自衛隊にいたヒトでした。

父が言うには、「いちばん辛いのは、いいというまで走り続けろという訓練だった。ゴールが見えないのはおっかない。それがなんだ、これしきの限られた庭の石を拾うのに先が見えないと言い訳して挫けるとは。」で、ビンタを喰らって泣き虫な僕は、泣きながら恐る恐る反論するワケですね。

だったら、この大きさの石が拾うべき石で、その他曖昧なものは拾わなくてもいい、というような分かりやすい指示をくれ、じゃないと、土の塊含め、全部石に見えてしまって気が遠くなる。というようなことをつたないコトバで訴える。

そんなことを思い出したのは、ゴールが見えなくても、走っ ている人たちの友人達の顔を思い出したからかもしれません。僕も、人生という庭の石拾いを続けていければなぁ。

Photo:藤間 久子『Slowly』

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